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御神楽少女探偵団 #7 幽鬼郎 解決編

捜査で集めた情報をもとに推理を組み立て終えた時人先生。これから事件の全容を解明しに逸島邸に赴くわけですが、まずは千鶴が監禁場所で出会い、見憶えがあるというスーツ姿の男を探すことになります。時人先生は本人ではなく写真が逸島邸のどこかにある筈だといいますが・・・。

捜査の中に出てきた写真といえば・・・。

嘉平の小屋にある、嘉平が日露戦争に兵士として参加していた時に撮った写真です。千鶴は、自分が監禁場所で出会った男は嘉平の隣に写っている人だといいます。

千鶴の確認が取れたところで証拠が手に入ったという時人先生。となると、今回の事件の犯人は・・・。

逸島邸の応接間には、既に諸星警部と屋敷の関係者が揃っていました。その中で推理の披露を始めた時人先生は、まず注目する点として犯人の異常なまでの二面性を挙げます。

二面性とは静江に対して残虐な仕打ちをした一面と、雪子の替え玉となった千鶴を無事に解放したという一面。さらったのが雪子本人ではなく替え玉の千鶴だったとしても、彼女を解放せずに亡き者にした方が好都合だった筈です。解放すれば捜査の手がかりを残すことになってしまうのですから。

では、なぜ犯人はそのような不可解な行動に出たのでしょうか。

時人先生はこう見立てます。犯人には狙った人間以外に危害を加える気が無かったのではないかと。

時人先生の推理に語気を荒らげて反論する康次郎。確かに静江への仕打ちと、千鶴の解放を一人の人間が行っていれば異常に見えるでしょう。

しかし犯人が複数で、2つの行為をそれぞれ別の人間が行っていたとしたらどうでしょうか。時人先生はこう付け加えます。見世物小屋に静江の遺体を売り付けに来た義足の男の他に主犯格の共犯者がおり、犯行の動機があるのは主犯格の方だけだと。

そして時人先生は、主犯格の人間は逸島邸の関係者の中にいると断言します。いったい誰なんだ、とざわつく一同。

しかし、時人先生はそこで唐突に幽鬼郎の話を出します。幽鬼郎が直接の犯人ではないのですが、事件には大いに関係しています。幽鬼郎の掛け軸がなければ、警察が警備を厳重に固めている屋敷の中から千鶴を誘拐するトリックが成立しないからです。

地下の幽鬼郎の祭壇部屋にやって来た一同。時人先生が掛け軸を外すと、そこに奥の部屋へ続く通路が現れました。その存在は現当主である康次郎ですら知らなかったらしく、皆驚いています。

奥の薄暗い部屋の造りに見憶えがあるという千鶴。そこは彼女が監禁されていた部屋でした。犯人にさらわれた千鶴は屋敷の敷地内から一歩も外に出ていなかったのです。

時人先生が秘密の部屋の存在に気付いたのは、細かい状況証拠の積み重ねがあったからだといいます。

ひとつ目は先代当主が市子に騙されて幽鬼郎の祭壇を造った点。先代当主が市子の美しさに魅了されていたのであれば、2人が特別な関係に至っていたことも想像に難くないのですが、屋敷の中では家族や使用人の目があるので大っぴらにはできません。そこで屋敷の地下に2人きりになれる秘密の部屋を造り、祭壇で偽装していたのです。

ふたつ目は犯人が警察の警備を潜り抜けて千鶴を誘拐してみせた点です。人ひとりを抱えたまま高い塀を乗り越えて屋敷の外へ、しかも警官達に気付かれずに出ていくのは無理がありますからね。

そして、決定的な証拠となったのが良造の殺害現場が遊戯室だった点です。犯人は千鶴を逸島邸の敷地内に解放しているので、もし監禁場所が屋敷の外にあれば犯人は外部から屋敷に侵入しなければなりません。それだと地下に降りて良造を殺害し、その遺体を一階の廊下に運んだ一連の行動が不自然に映るのですが、監禁場所が秘密部屋なら話は別です。

秘密部屋から屋敷の外に出るには遊戯室の前を通らなければならず、当時遊戯室で撞球をしていた良造はたまたま犯人の姿を見てしまったために殺されたのです。良造の遺体を一階の廊下に運んだのも、遺体を遊戯室に放置したままでは秘密部屋の存在がバレやすくなるので、外から入ってきた犯人に殺されたように見せるための細工と考えれば筋が通ります。

応接間に戻った一同のために用意したお茶を持ってやって来た嘉平。しかし、時人先生はそこでお茶を配ろうとする嘉平を制して席に着かせます。先生の思わぬ行動に何があったのかと首を傾げる巴。話の最中に聴衆に飲食をされるのが嫌だというのが理由みたいですが・・・。

秘密部屋の存在は明らかになりましたが、疑問はまだ残っています。千鶴が秘密部屋で出会ったスーツ姿の男は何者なのでしょうか。時人先生はその男こそが、見世物小屋に静江の遺体を売り付けに来た義足の男だといいます。

犯人は千鶴を解放する際、彼女に逸島邸から2時間かかる程の距離がある場所に運び込まれたと思わせることで捜査の撹乱を狙ったのです。共犯者である義足の男に時間をわざと進ませた懐中時計を与え、千鶴と同じ誘拐の被害者を装わせることで。千鶴を外に運ぶ最中、偶然にも良造に姿を見られたことを除けば計画に抜かりはなかった筈です。

思わぬアクシデントによって殺害された良造を除けば、犯人は逸島家の人間だけを狙っています。犯人はなぜ逸島家の人間だけを狙うのでしょうか。時人先生はその謎を解く鍵が5年前に起きた自動車事故にあるといいます。

事故発生時に自動車の運転手だった神田川は出所後、康次郎に何度か会っています。なぜ死者が出るほどの大事故を起こして雇い主に多大な迷惑をかけた男が逸島家に堂々と顔を出し、元雇い主の康次郎も嫌な顔をしながらも会わなければならなかったのでしょうか。

それは康次郎が神田川に強請られていて拒むことができなかったからです。

事故を起こした時に自動車を運転していたのは、実は神田川ではなく康次郎でした。彼は神田川に事故の責任を全て押し付けたのです。その後、神田川から事故の真相を聞いた犯人による逸島家への復讐が始まったと時人先生は言います。

そこまで話を進めた時人先生は、そこで嘉平の名前を出します。今回の事件の主犯格は嘉平だと言っているのです。狂ったように笑いながら証拠の提示を求める嘉平。勿論ただの言いがかりではありません。証拠はあります。

ひとつは現当主の康次郎ですら知らなかった秘密部屋の存在を知っているとしたら、それは先代当主の時から逸島邸にいる康次郎しかいないことです。

もうひとつは嘉平の小屋にあった写真に、嘉平と共犯者である義足の男が一緒に写っていたことです。共犯関係を築くなら、赤の他人より過去に接点があって互いに存在を知っている人間の方が良いと考えるのが妥当だからです。

今挙げた2つの証拠はどちらも状況証拠に過ぎませんが、秘密部屋に付いている指紋を調べれば確実な証拠となるはず。時人先生がそこまで話を進めると、嘉平は遂に自分が犯人であることを白状します。

嘉平は5年前の自動車事故で妻子を失った際、康次郎に慰めの言葉をかけてもらい感動したといいます。しかし、後に神田川から事故の真相を聞いて、のうのうと主人面をしている康次郎に激しい怒りを抱きます。そこで彼の2人の娘を殺すことで、産まれる筈だった自分の娘達を亡き者にした罪を償わせようとしたのです。

過去に満州の戦場で知り合ったという義足の男――児玉 清(こだま きよし)は、嘉平が犯行の計画を話して協力を求めると一も二もなく頷いたといいます。児玉は道徳観念の薄い男で、静江を人魚のミイラに仕立てて見世物小屋に売り付けたのは彼の仕業とのことです。

全てを話し終えた嘉平は、自分が用意したお茶の一つを勢いよく飲み干します。すぐに苦しみだしたので諸星警部が急いで飛び付きますが、彼の魂は既に妻子のもとへ旅立っていました・・・。

それから3日後、児玉は静岡で逮捕されます。こうして「幽鬼郎」事件は解決を迎えたのです。

事件解決後の御神楽探偵事務所。

滋乃は事件解決以来、感じていた疑問を時人先生に投げかけます。嘉平が用意したお茶には毒が入っていて、彼がそれを飲んで自殺することにも気付いていたのではないかと。

自分が犯人であることが発覚する危険を冒してまで千鶴を無事に返した嘉平。時人先生はそのことから彼が本当はとても優しい人であることを理解していました。

だからこそ嘉平が毒入りのお茶で自殺を図ることに気付いていたとしても、望み通りに死なせてあげることが千鶴を返してくれたことに対する時人先生なりの感謝の気持ちだったのです。

というわけで「幽鬼郎」はこれにて終了なんですが、今回の話の中で個人的にツッコミたいところがあるんですよね。

秘密部屋への通路が幽鬼郎の掛け軸を外しただけで現れる簡単な構造なのに、なぜ事前に誰も気が付かなかったのかと。

特に警察は千鶴が誘拐された時に逸島邸の中をくまなく捜索しているので、その時に発見しても良さそうなんですけどね。

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