2020.11
日本Falcom
PS4
創の軌跡発売時の軌跡シリーズ特集のファミ通を読み、軌跡シリーズが気になったところ、過去にPS+の無料ソフトとしてDLしていたものがあったためプレイ。
舞台はまだ身分制が残っている世界のある帝国。そこで将来軍隊になるための士官学院に入学した主人公たちは、最新戦術システムARCSへの適合者として、身分に関わらず特別に集められたVII組の一員となる。
帝国では貴族派と革新派の対立が起きており、VII組は帝国各地で起きている諸問題を現地に赴き解決する、という特別実習を繰り返していくうちにこの実情を知っていくことになる。
[総評]
ほぼ初めてのJRPG。
自分が完全に学生だと言うのが良くも悪くも新鮮。いかにも日本らしい青春ストーリーがあったりと少し寒い部分もあったものの、本筋のストーリーとしては続きが気になり、クリア後すぐ続編を購入するくらいには全体的に楽しめた。でもこれアニメでもいいかも。
[音楽]
基本オーケストラ編成。メロディーは電子音が取ることが多い。
戦闘bgmはエレキギターとバイオリンでgood。
曲数がすごい多いが、進行はかなり似てる。
逆に言えば音色とリズム変えると色んな曲できるんだなぁと実感。
楽器は生録音?ラッパは電子音ぽいの聞こえた瞬間もあった気はしたが…
このゲームは1つのテーマを軸に色々なアレンジをしていく形ではない。作るのは大変そう。
夜の曲は全体的に音域高く白玉多め。ストリングスのハモとアルペジオ。ギターのメロディも良い。
朝や鉄道の移動等さわやかな曲は16ビート、進行はIV→Ⅴ→Ⅵやカノンなど単純なのが多い印象。オーボエもよく登場。ギターのアルペジオも雰囲気出る。
ケルディックは3拍子とストリングスの刻みで栄えてる街感が出てるか?ちょっと落ち着いてる印象。進行は意外なところもあって良い。
ヘイムダルは8分の6拍子で快活なイメージだがこれもちょっと落ち着いてる印象。
トラブル発生時は重いビートで、メロディラインはメジャーのアルペジオなのに不穏な感じがしたけど何故だろう?
シリアスなシーンの曲はX-fileぽい。
ダイニングバーの曲、なんか変に明るいからジャズにするならがっつりジャズにした方が良い。
軍隊系はスネアロールと一拍目に重きを置くストリングスの刻みで雰囲気出してる。
メロディは白玉多めで神聖な雰囲気。
みんなで考えてる時の曲は、進行はほとんどなくベースのリフも同じのが続くから考えて停滞してる感出てるのかも。メロディは中音域でこれもまた進展しない感ある。
その後拍子が変わり進行も出てメロディも明るくなるところが、考えが進んでる感が出る。最終的には解決するがまた頭に戻る構造も良い。
■好きな曲
・放課後
ファンキーでかっこいい!
・旧校舎
不気味な雰囲気から始まるがサビは神聖で泣ける。旧校舎の感じをよく表している。
マイナーキーでアルペジオをバックにずっと鳴らすことで不気味な感じが出ている?「傷だらけのミドナ」と同じ感じ?
・Tie a Link of ARKs!
強敵との戦闘曲。イントロ最高。ほかの戦闘曲もかっこよかったと思うけどあんまり印象に無いから、イントロがいかに重要かわかる。
メロディーはバイオリンで洗練されたかっこよさが良い。進行は一瞬意外なとこがあるくらいで基本単純。
・想いの行き先
後半の転調してリズムが入ってくるとこが良い。
進行は分かりやすいが頻繁に意外なとこがあるので勉強になりそう。
[良かった点]
・キャラクター
主人公含むプレイアブルキャラは10人以上。初めは多すぎてキツいと思ったが、章を重ね行動を共にしていくごとに、みんながどんなことを考えているのかがわかってきて、ゲームが終わる頃には全員好きになっていた。
各章ごとに絆イベントという各キャラとの絆を深められるイベントがあるが、これが全員とは出来ず、誰とイベントを起こすか選ぶことができる。これは悩んでしまう。
おそらく続編から重い話になっていくが、1の段階で深めた仲間との絆が重要になっていくと思われる。その点で、プレイヤーとしても1からやっておいた方が続編もしっかり楽しめそう。
モブキャラにもストーリーがあるのも良い。
街探索時等に話しかけることで、メインストーリーとは完全に別軸でモブキャラごとのストーリーが進展しているのがわかる。隠しサブクエストなどが発生することもあるため、欠かさず全員と話した方がより世界に入れると思われる。
・ストーリー構成
授業の一環として、クラスメイトと共に特別講習として各地に赴くのが主なストーリーの進行。2班に別れるので毎回行動を共にするメンバーは変わり、このおかげで全キャラを使うことができる。
実習で行く先は各メンバーの故郷になっているので、家族との再会や地元の案内など、学生らしい感じで平和に進んでいく。
赴いた先で何かしら事件が起こり、それを実習の一環と捉え力を合わせて解決し、成長していくという物語。
その事件が段々重くなっていき、最終的には政治が絡んだ学生には手に負えないレベルになり、非常に重い形で1のストーリーは終わる。これは続きが気になる。
ただしストーリー自体は、学生らしい衝突があったり、文化祭でイベントやったりとストーリーはかなり青春寄り。正直ちょっと痛いと感じるかも。
1では仲間との絆を深めるという点が重視されていると思うので、その意味では学生生活を主観に置いたストーリーというのはとても良かったと思うが、続きを遊ぶ前提という点は少し気になる。
・倍速モード
動きにリアリティがなくなる点を踏まえても、ゲームテンポを2倍にして進めることが出来るのはとても良いし、いつでも解除できるのも良い。
[残念な点]
・ボスとの戦闘
理不尽な全体攻撃があったりするので、多少運任せな時もしばしばあった。
・ラストバトル
ロボットバトルだが、戦略が特に無くおもしろくない。
・システム面
武器や防具がやたら高い割にお金が圧倒的に足りない。オムライスを使った錬金術があったがそれが無いと相当きつかった。
・恋愛要素
主人公のリィンが女性関係に相当鈍い設定な割に、一人の女性キャラを選択させるシーンが何回かあるのはちょっと不自然(プレイヤー的には嬉しいけど)。
・ストーリー構成
行く場所やキャラは違えど毎章やることが基本同じなので、またいくつもある課題をやらなきゃいけないのか、とどうしても思ってしまう。6章もあるのも長く感じてしまって良くない気がする。
・キャラのバランス
何に秀でているのか最後まで分からず使いづらいキャラもいた。自分の研究不足かもしれないけど…最後の方は大体メンバー固定されるのでは?
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