※このゲーム及びプレイログは、不快になる表現があります。また、スクリーンショットも全画面になっていないので見づらいかも。
「Norrland」は、スウェーデン北部の若者の暮らしを追体験するアクションアドベンチャー…だと思う。
まず蝿のような虫が飛び交う自宅で必要な物資を集め、ストーブの火を炊いて狩りに出かけよう。
広大な狩場。彼にとっては庭のような感じなのだろうが、ここでも蝿のような何かが常に飛び交っている。
プレイヤーキャラは、この広大だが小汚く、それでいてどことなく閉塞感が溢れる田舎の狩場で自己の生理的な欲求のままに過ごす事となる。
蚊が出てきたら叩き潰し、喉が渇けばビールをあおり、腹が減れば食い物を詰め込む。
喉が潤えば排尿をし、腹がいっぱいになれば…と言った感じにその場で自分の生理的欲求を満たしながら、狩りに興じていく。
そして、疲れたらその場で眠り夢を見る。初めはなんてことのない夢だが、すぐに狂気を孕んだ内容に。
そういった無軌道な過ごし方をしつつ狩りを行うプレイヤーキャラだが、その内に夢と現実の境目が解らなくなってゆく…
どう考えてもおかしげな方向に向かうプレイヤーキャラの行きついた先は…
このゲームは開発者が作りたいと思っていた「大人のためのビデオゲーム」の雛型で、オサレだとかアートだとかいったしゃらくさい感じの「ゲー無」だと思う。荒削りというか。
それでも「田舎に住む若者の感じる閉塞感や鬱屈した感情」を的確に描かれていて、閉塞感溢れる田舎に住む自分的に心に残るゲームで…本当に田舎ってどこもクソなんだなぁ。
このゲームの数年後、この開発者は「Hotline Miami」をひっさげ商業デビューする事に…というか、Norrlandの画像処理や演出・効果を見るとマイアミは「ああ、この人の作品だな」と思えるかと。
マイアミと違って地味だけど、羽虫やネオンの表現が独特すぎて「こいつにしかできねーわな」って感じになってるから。
※投稿された画像の著作権等は各権利所有者に帰属します